SEKAI NO OWARI「ブレーメンパーク」

アーティストSEKAI NO OWARI(セカオワ)が、認定NPO法人「ピースウィンズ・ジャパン」とともに保護・譲渡施設の建設を目標として立ち上げた動物殺処分ゼロプロジェクト「ブレーメン」。その活動のひとつとして、「ブレーメンパーク」と名づけられた、いわゆる譲渡会が幕張メッセで開催されたので、行ってきました。今年で2回目だそう。

「ブレーメンパーク」は、SEKAI NO OWARIと認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが立ち上げた動物殺処分ゼロプロジェクト「ブレーメン」の一環として開催される譲渡会イベントです。この譲渡会には、犬、猫などさまざまな動物が参加します。

今回は、日ごろから動物愛護活動に携わっている人だけでなく、セカオワを通じてこういう現状があることを知ってくれた人にも読んで欲しい記事。

トークセッション

午後3時から、ピースウィンズ・ジャパンの大西さんとセカオワメンバーのトークセッションがあった。個人的には、大西さんがしゃべりすぎていたと思うw

ブレーメンパークの目的

大西さんは犬猫の現状、保護団体の活動を正確に伝えようとしていた。しかし、正直いってセカオワ目的の来場者も多いイベントである。というか、セカオワを通じて、そのようなことを知ってもらうことが目的のイベントであると思う。

それは、セカオワメンバーの言葉にも直接表れていた。

なかじん「僕たちがこういう活動をしていることが、ブレーメンパークを通じて広がっているのを感じている。」

さおり「始めたときは明確な目標はなかった。なんとなく始めた。最初はシェルター(犬猫のの保護施設)を作ることも考えたりした。目に見える形、結果を出さなければならないと気負ってた。でもそうじゃなくていいんだって。ここに来ると思う。」

ラブ「(実際に動物と里親さんをつなげる直接的な活動は難しいので)僕らはこういう活動を伝える。その先、つなげるのは愛護団体さんという役割分担。」

譲渡までの道のり

一般的な保護犬猫の譲渡までの道のりは

  1. 譲渡申請
  2. 保護団体さんによる飼育環境チェック
  3. トライアル
  4. 正式譲渡
  5. 報告

ペットショップで買う場合、必要となるのは1くらいですね。あとはお金を払うだけ。簡単。保護団体さんから譲渡を受けるとなると、2以降の行程が増えることになる。

それぞれの行程は、各団体さんがこだわりを持って独自のルールでやっているから、もし譲渡に興味を持った人がいたら、それぞれの団体さんに聞いてみましょう。

パッと見、「大変」「めんどくさそう」にみえるかもしれないけど、本来はペットショップで買う時も、自分で同じ行程を踏む必要がある。自分でその動物のことを調べる、自分でシミュレーションをする、問題が起これば解決法を考える。それができるか、最後まで飼えるか、覚悟が必要。その点については、フカセくんがいい質問をしてくれた。そして大西さんも、いい回答をしていた。

フカセ「(新しく飼うということは)命を預かることだから、覚悟が必要になる。でもどれくらいの覚悟を持てば、犬猫を迎え入れられるかわからない。」

大西「恋愛に似てる。好きな人にはいっぱい貢ぐでしょ??」

セカオワメンバー「…みつぐ…?いや、そんな…まぁそういうこともありますね!!w」

大西「最初のカッコイイとか、可愛いとかは気軽な気持ちでいい。そのあと付き合いたいと思うと、相手の気持ちを考えたり、相手のことを知ろうとする。両思いになるには、頻繁に会いに行く。そして貢ぐでしょ?それと同じ。」

フカセ「(貢ぐと繰り返している大西さんに対して)なんか大西さんの恋愛遍歴が…www」

会場「wwwww」

フカセ「でも、そうなんですね。なにもこの場所、ブレーメンパークで1回会っただけですぐに決めなくていい。そのあと何回も会いに行って、ゆっくり決めればいい。」

その通りだと思う。覚悟は必要。自分の覚悟の程度や、その覚悟でいいのかどうか、その犬猫との相性を見極めるために通う。ペットショップで買う場合は、自分で見極めなければならない飼育環境や犬猫と自分との相性等を、保護団体の方が全力で協力してくれると考えてみて。実際に飼い始めてから困った時だって、元の保護団体さんが親身になって相談に乗ってくれる。

そう考えると、譲渡までの行程が楽しく、有意義なものになるはず。

今回、動物共生推進事業『ペットと暮らそう』さんが「帰ってゆっくり考えてね」の意味で配布していた保護動物のカードはいいアイディアだと思った。

気になった子のカードを手軽に財布にいれて(?)持ち帰って、帰って家族会議をする。カードにはその子の年齢や性別は勿論、性格やメディカルチェック結果も書いてあるから、その子との同居を想像しやすい。

こういう情報は各団体さん、可愛いホームページにアップしていたり、各種工夫している。しかし、カードというのがいいなと思った。話を聞くと子供がカードコレクターになって、持ち帰ってくれるんだとか。持ち帰った先で、家族会議が開かれるのは間違いないよね。

このカードのラムちゃん、新しい家族が見つかったかな~

昨日その場で譲渡を決めた人も多いと思う。この話の流れだと、その場で決めるのはあまりお勧めしていないように思えるかもしれない。しかし、あくまで「譲渡会」であり、その場での譲渡が大きな目的なので、気にしないでね。是非、新しい家族を可愛がってあげてください。

ブレーメンパークだからこその長所

よくある普通の街でやっている譲渡会は、はたから見ると雑多な雰囲気であることが多い。以前からそう思っていた僕の心の声をさおりちゃんが代弁してくれた。(別にお前の代弁じゃねーよ!!って突っ込みは受け入れますw)

さおり「街でやってる譲渡会は少し入りにくいと以前から思っていた。ブレーメン『パーク』の名の通り、ここなら様子見ながら入ってこれると思う。」

正直ブレーメンパークだから入りやすいってのは理解できない部分だけど(w)、セカオワファンが譲渡会に触れる機会になったのは当然大きな功績だと思う。

(よくある普通の町でやっている譲渡会も、意識せずにたまたま通った人の目につくし、それはそれで長所があるんだけどね。)

施設面でもブレーメンパークだからこその長所があった。

まず、幕張メッセという会場。30くらいのブースであの広さは異常に広い。それが、人の多さによる犬猫への過剰なストレス負荷を少なからず緩和していると感じた。

狭いケージの中で、多数の人に見られる展示形式の譲渡会は、犬猫にとってベストではないものの、ある程度許容しなければならないと思うので、こういう広さを確保できるのは長所。

次に、エアコン整備の大きなコンテナボックスが会場の入り口おいてあり、この中で譲渡希望者と犬猫のマッチング、団体と話し合いができるようになっていた。

ここまで立派なものを用意するのは、金銭的、物理的にかなり難しい。譲渡への大切な行程を、安心した空間でできるのは大きなメリットだ。

追記:これはDO ONE GOODさんのもののようです!!NICE!

ブレーメンパークの課題(期待)

偉そうだけど、僕の勝手な期待だからそこんとこよろしく。

設備面

広い会場がストレス軽減につながったと書いたが、まだスペースに余裕があったので、更なる改良を期待したい。

譲渡会という面から、犬猫が人に常に見られる展示形式は仕方がないことは触れたが、それならしっかりとバックヤードを設けて欲しい。

例えば、各ブースのすぐ裏にその団体の車を置き、その中で犬猫が休憩できるようにする。犬猫が慣れている匂いが少しでもある車内で、人や音を遮断して休憩する時間を設ける。

その間も、その子の写真や動画はブースに展示し、興味を持った人がいれば車から連れてくるようなスタイルができてもいいんじゃないかな。常に車内にいる必要はない。犬猫の様子をスタッフが見て、ブースの表に出ている子を交代って形なんてどうでしょう。ブースのすぐ裏なら、スタッフも気にかけやすいし。

実際、各団体当日の犬猫の体調によって、連れてくる子を厳選してきていたはず。にゃん☆ピースさんの掲示を見れば一目瞭然。譲渡会とは、それほど気を使う面もあることは知っておいていただきたい。

SEKAI NO OWARIの関わり方

冒頭で大西さんしゃべりすぎと書いたが、それはセカオワメンバーのトークを大西さんが引き出せていないのか、セカオワメンバーの動物保護活動の知識が多くないのか、はたまた両方なのかはわからない。

たぶん両方w

でも、セカオワメンバーが保護活動についてそんなに詳しくない(とは言っても一般の人よりも詳しいとは思うけど)ことは何も欠点ではないと思う。むしろ、そういう段階でこのようなプロジェクトを進めてくれたことに感謝したいし、尊敬する。

だからこそ、このイベントを続けるにあたって見えてきた課題とその改善を、毎年トークセッションで話して共有して欲しい。

例えば先述した「犬猫が車で休憩できるスタイル」が実現したなら、セカオワメンバーの口から

「犬猫にとって展示形式がストレスになるっていうのを耳にして…そりゃそうですよね、知らない場所で、知らない人に見られて触られて。だから、できるだけ犬猫に負担をかけない形式ってどんな形だろうって考えたんです。それで行き着いたのがこういう形。」

みたいな発言があると嬉しいね。

アーティストとファンが一緒に興味を持って、一緒に学んで、一緒に成長する。そういうイベントに成長して欲しい。

譲渡会の目的

ブレーメンパークに限ったことではないし、最初から触れてきたけど、譲渡会の目的って譲渡だけではない。

  1. 犬猫の譲渡先が決まること
  2. このような現状を知ってもらうきっかけになること
  3. ここでの出会いを保護活動につなげること

犬猫を飼えない人もできることはあることを知って欲しい。

大西「私達がやっているのは、新しい家族を作るということというのを実感。それだけではなく、これを通じて団体で働きたいという方とも出会えた。」

フカセ「そういう出会いなどのプラットホームになりたかったので嬉しい。」

僕も今は家をあけることが多いので、犬猫を迎えることができない。けど、微々たる協力として、昨日は少しチャリティーグッズを買いました。

いや、嘘です。協力しよ!!という意識ではなく、普通に欲しいと思って買ったwwww

本2冊、黒猫の珪藻土スプーン、三毛猫タオルハンカチ。

本2冊はFair Support Team for わん Dogさんで!

珪藻土スプーンは平井小松川Shippoの会さんで!

スプーンの他にも珪藻土グッズがたくさん!

タオルハンカチはネコリパブリックさんで!

SPECIAL THANKS

今回、セカオワメンバーの写真はTwitter、あやちょん。さんから提供していただきました。

ありがとうございます!

なんとあやちょん。さん、今回のイベントでとある愛護団体さんにカメラマン依頼されたのだとか!!

まさしく譲渡会の目的のひとつの成功例!!つながりは広がりますな!!

重要追記

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)が書類送検されました。これによる好影響だけでなく悪影響についても考えてみました。動物愛護に正しい知識を。

動物愛護に興味を持った人はぜひ合わせて読んでください。

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りどる (@2NnhCjioA2ogalv)さんの最新ツイート。元保健所獣医師。 動物愛護行政を2018年3月まで6年やりました。(誕生日適当です) 動物の愛護管理、福祉について発信していきたい。 動物問題を多角的視点で見るブログもよろしくお願いします↓

コメント

  1. ケン より:

    はじめまして。
    保護団体forわんDogのサイトを管理している者です。
    ご来場ありがとうございます。

    記事を興味深く読ませていただきました。
    こうして文章にまとめてくださることにより、保護犬・猫に対する理解が広がるはずです。

    写真も載せてくださったトレーラーハウスは夏場に大活躍します。
    猛暑の時期、野外でエアコン完備の譲渡会ができるのです。
    ペット用品の販売があって生体は扱っていないホームセンターの駐車場を使わせていただき、複数の保護団体が日替わりで譲渡会を行いました。
    よろしければこちらをご覧ください。
    http://blog.for1dog.jp/?day=20180816

    本のご購入もありがとうございました。
    売上げは保護犬の医療費として大切に使わせていただきます。

    最後にお願いがひとつございます。
    for1Dogのリンクが古いものになっていますので、よろしければこちらに修正していただけないでしょうか。
    https://www.for1dog.com/
    (旧サイトのメンテナンスができないので新サイトへの誘導もできないのです。。。)

    • りどる より:

      コメントありがとうございます。メールもありがとうございます。
      リンク訂正させていただきました。
      トレーラーハウスはDO ONE GOODさんのものだったんですね!そこも追記しておきました(*´▽`*)
      ありがとうございます。

      生体販売のないショップでの譲渡会はいいですね!
      ちなみにイオンペットは生体販売をやりつつ、譲渡犬猫コーナーも設けています。
      そこの犬猫もおそらく保護犬猫なので、そういう理解のあるペット販売社さんが出てきたことはうれしく思います。
      イオンペットのこともこれから調べたいと思っているので、
      (いつになるかわかりませんがw)紹介できればと思っています。
      これからも、ブログ覗いてくださいね。

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